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ひまわりpsp版ついに発売。しばらくはひまわり漬けの予定。(三度の飯よりエロゲが大好きな廃人が、ちまちま感想を書きにやってくるブログ。)
2024/04
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ずっとずっと気になってて、
でもなかなか安く売ってなくて手に入れることのできなかった
「沙耶の唄」。
ついに我慢できなくなって、
中古なのに定価と変わらない値段で買ってきてしまいました。
んで一気に読破。
いやーーーー買ってよかった。
このゲームに出逢えてよかった。
フルコンプまで3~6時間らしいんですが、
いつも人の倍ほどクリアに時間のかかる私は、
女性のボイスは結構とばし気味だったのに8時間近くかかりました。
基本エロゲは中古で買うんで3~6千円くらいで手に入ります。
それでプレイ時間は平均50時間とか…だと思うのですが、
沙耶は4800円という高めの値段でGETして、たったの8時間。
プレイ時間を考えるとお値打ちとは言えないですが、
物語の密度と、この作品から受けた感動で言えば、十分な価値がありました。
少なくとも私にとっては。
グロゲーでありホラーであり、究極の純愛小説。
私なんかのレビューより、
よっぽどうまく説明できている方が世の中にごまんといます。
でも拙くてもこの感動を表現したいのでレビュー書きます。
ネタバレなしで。
ネタバレ全開の感想は反転で。


『沙耶の唄』
(ニトロプラス)

■キャラクター…85点
登場人物は極端に少ないです。
人物紹介に載っていても、出番のほとんど無いキャラや、
出番はあってもひどい扱いのキャラばかりです。
よって、このゲームにおける“キャラクター”とは、
ヒロインである沙耶と、主人公の郁紀、あとは親友と女医くらいのものです。
親友と女医は信念の元に行動しており、
きっとそれは正義と呼んでいいものなんでしょうが、
(というか、親友の耕司が主人公で、
沙耶と郁紀が敵として描かれる話の方がよくありそうです)
このゲームでは、沙耶と郁紀の哀しくも美しい恋愛に焦点が絞られているので、
沙耶と郁紀が好きになれれば、2人の行動を許容できれば、
十分この作品を楽しめるハズです。
逆に言えば、この2人の行動を許容できず、この2人を愛せなければ、
胸糞悪いゲームかもしれません。
私にとってはとても深く愛することのできる主人公とヒロインでした。

■ストーリー…90点
とてもとても短いです。
昨今、評価されるエロゲはテキスト量の多いものばかりです。
自分の好きな作品も、とにかく長いものが多いです。
ですが、沙耶の唄は短いからこそよかったんじゃないかと思います。
これは短編小説として、大変綺麗にまとまっています。
短いが故にシンプルでわかりやすい話になっている。
冗長で眠いシナリオより、ノンストップで読みきれてしまう作品の方が
断然好きです。
ただ、沙耶と郁紀の日常描写はもっとほしかった。
2人がそんなにも惹かれ合うのは、互いに相手しかいないから仕方なく…ではなく、
こういう日々の積み重ねなんだよっていうのを、郁紀の言葉だけでなく、
実感させてほしかった。
結構グロイ描写が多いです。
私は今までやった全てのエロゲで一番グロイと感じました。
視覚的なものよりも、想像力をかきたてられる…
変に想像せずにやれば大丈夫だと思います。
ですが、グロ系がホントに駄目な人にはオススメできません。
虚淵玄氏のシナリオは、Fate/Zeroしか読んだことなかったのですが、
龍之介とキャスターのあのグロっぷりが思い起こされました…。
ホラー要素は薄いです。
ひぐらしの出題編のあの震え上がるような恐怖と比べたら、
明らかにこちらを怖がらせようとはしていない作りなので。
読後の気分は「切ない」「哀しい」「綺麗」「愛しい」って感じでしょうか。
女性にもオススメします。
あ、EDは3つしかなく、選択肢もたった2回しか出てきません。
EDはどれもハッピーエンドとは言えず…。
でもどのEDも泣けます…切ないです。

■サウンド…60点
ボーカル曲はとてもいいです。
世界観にマッチしているし、曲単体で聴いてもいい曲です。
BGMはまぁサスペンスホラーなんで怖い曲が多いのでなんとも…。
何度も聴きたくなるような曲は少なかったです。
サントラよりむしろイメージ曲集を出してほしいです。

■システム…80点
バックログが見づらいです。
そこだけが不満。
シーン回想はありません。
まぁそれがメインのゲームではないので、むしろなくて正解だと思います。
ろくなシーンないしね…

■グラフィック…70点
中央東口氏の絵はやっぱり美しい。
塗りもマッチしてます。
が、背景の描写とか明らかに手が込んでないので、このくらいの点数ですね。
あとはまぁ…グロかったり怖かったりエロかったりのCGが9割方なので
あんまり何度も見返したいものじゃないというか…

□総評…S
大好きです。
開始1分どころか10秒で虜になりました。
狂った壊れたイカレた世界観にのめり込み、中盤は沙耶との絆に涙して、
後半は手に汗握る真相究明。
3つしかないEDはどれも切ないバッドエンドですが、
どれも美しいラブストーリーでした。
主人公の声が氷河流さんなのですが、この方の演られるキャラが最近ツボ過ぎます。
昔はあんまり好きじゃなかったんですが…

あぁいい話だった。
ニコ動で沙耶MAD見倒そうと思います。


<お気に入りキャラクター:沙耶、匂坂郁紀>

推奨攻略順
(選択肢1:取り戻したい→病院ED
選択肢1:もういらない、選択肢2:涼子に~→耕司ED
選択肢1:もういらない、選択肢2:郁紀に~→トゥルーED)
私はこの順でクリアしましたが、他の方の感想など見ていると、
攻略順を変えてもまた違った感動が得られそうなので、
あえて違う攻略順もオススメします。


☆ネタバレしまくり感想(反転)☆

・一番好きなのは病院ED。
超泣きました。
外見なんて気にしない、心を愛してると言った郁紀に涙。
みんなに拒絶され、孤独だった為に郁紀の言葉が信じられない沙耶に涙。
そして、多分実際本当の沙耶の姿を見てしまったら愛せないんだと思う。
だって大学のみんなのことはあんなに嫌ってしまっていたし。
生理的嫌悪って多分どうしようもないこと。
だけど、私の想像を超えて、
きっと郁紀は本当の沙耶の姿も愛せてしまうんだと思う気持ちも同じくらいある。
どっちの可能性であったとしても、どっちも好きな結末。

・沙耶はなにひとつ悪いことしてない。
人間の尺度で、人間の倫理観で考えたら悪いことだけど、
動物の世界なら弱肉強食は当たり前。
沙耶の場合は人間の倫理とか知ってる訳だから、
わかっててやってるのは悪いことともとれるけど。
でも沙耶は人間じゃないから、人肉食べるのも、人間をクリーチャーにしちゃうのも、
人間の倫理感では多分測れない。
種の繁栄とか存続とかを考え出すと、いい悪いで判断できないし。
でも沙耶の場合、全ての行動原理が、
ただ単純に、自分を初めて愛してくれた、大好きな郁紀の為な気がする。
病院EDを見る限り、地球侵略の本能よりも、
郁紀の幸せが沙耶にとって何より一番願ってたことなんだと思うし。

・沙耶が開花した世界は果たして醜いのか美しいのか。
今ある常識と認識での沙耶は醜いクリーチャーだけど、
開花して、惑星ごと沙耶たちになったら、
それは郁紀の見てた美しい沙耶しかいない世界ってことになる。
トゥルーEDは、あえてまだ沙耶になってない先生の目線から見てるから
醜い世界だけど、全てが沙耶になったら、郁紀から見た人間の臓物
(ハーブとか果物とか)みたいなものに満ち溢れた世界になるってことで、
客観的に今の人間が見ない限り、すごく美しい世界ですね、それは。
認識障害が郁紀の患ってる病だけど、この地球の全てのものが認識が変われば
違って見えると考えると、うまく言えないけどすごく深い…。
弟が色弱なんですが、弟にとっての緑や赤や茶色と、
私にとってのそれはかなり違う色として見えてるってことで、
そうなると同じ色の絵を見た時に、私と弟では違う印象を受けてるかもしれない。
でもそこまで考えると、印象なんてそれこそ十人十色な訳で、
沙耶の本当の姿を醜いって思わない生物だっているかもしれない訳だ…

・沙耶の唄はどうしようもないすれ違いの哀しい物語だと思う。
よく、報われないキャラクターがなんとか幸せになれるように妄想するんですが、
沙耶と郁紀に関してはどうしようもない。
こんなに大団円が想像できないカップリングもいないよ…
哀しいね。
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