≫そして明日の世界より――

先日、ＰＣがものすごぉ～く重くなってしまい、何やらエラーが頻発しまして、
一時はこれまさかご臨終フラグ！？とヒヤヒヤしました。
原因は重過ぎるmp3だったんですが。

で、この機会に一度ちゃんとＰＣの中身（データ）を見てみることにしたんですが、
やっぱりエロゲが重いんですね。
とび抜けてます。
そこで、一度クリアして、当分やる予定のないゲームは消しちゃおうと思いまして、
でも、そのまま記憶の彼方に消えてしまうのも勿体ないので
レビューでも書いてから消そうと考えたのでした。

という訳で。
（重要なネタバレはありません。
でも、まっさらな状態でプレイしたい方は注意）

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『そして明日の世界より――』
（etude）

■キャラクター…７０点
なんというか、ステレオタイプのキャラクターが揃っています。
甘えん坊の幼なじみ、眼鏡のお姉さん、男勝りなスポーツ少女、病弱な美少女…
私がどの属性も持っていない為、キャラクターに関しては特に期待せずに購入しました。
ストーリーの進行につれて、みんな少しずつ、色んな面を見せてくれるようになるのですが、
青葉が、秀逸でした。（好み的な意味で）
主人公に女として見られていないのが悩みな、ボーイッシュだけど実は誰よりも乙女な少女…
こんな設定は掃いて捨てる程ありますが、青葉はひと味もふた味も違います。
コワれていく彼女の描写が怖くて切なくて、ドキドキハラハラしました。
御波も人気がありますね。
か弱く見える娘が、実は芯がとても強いというのはいいギャップです。
しかし、メインヒロインの２人が微妙です…
朝陽は結構可愛い人で、性格は好きなんですが、外見が…うーん。
夕陽は…ごめんなさい。うざっ娘は苦手です…。
５人しかいないクラスメイトの内４人が女の子なんで、完全にハーレムです。
むしろ、島に若い男は主人公しかいないような設定になってます。
その為、モテて当然、な感じなのがちょっと…。
私は、ヒロインが主人公に惹かれていく過程を見るのが好きなので、
初めから好かれてるってのは、燃えるものがなくて残念です。
クラスにもう一人くらい男がいたら、更に話に深みが出て、
もっと面白くなったんじゃないかなぁと思います。

■ストーリー…８０点
ライターは、「こなたよりかなたまで」等で有名な健速氏です。
私は初でした。
私的には、青葉のシナリオは１００点です。
ただ、全体的に結構眠い場面が多く、また、似た雰囲気のシナリオが多いのが
中だるみの原因になっていました。
ノーマルルートを最後にやれ！とは、明日せかプレイヤーみんなの弁ですが、本当にその通りです。
推奨クリア順は、朝陽→御波→青葉→夕陽→ノーマル→アフターですかね…。
アフターの、後味のよさが好きです。
とても温かい気持ちになりました。
終末系シナリオはいいですね。
極限状態の中で、前向きに生きようとする姿と、絆の描写が美しいです。

■サウンド…９０点
Ｉ´ｖｅです。
綺麗な旋律で、澄んだ世界観を演出しています。
このゲームを名作たらしめているのは、音楽の力がかなりあるように思います。
また、ボーカル曲がかなり多いです。
ヒロイン毎にＥＤテーマが用意されているのは素晴らしいご褒美です。
朝陽ＥＤの「Kiss」が好きです。

■システム…７０点
台詞のウィンドウの下に、常にシステムアイコンが設置されています。
右クリックして、システムウィンドウを呼び出すのに慣れてしまっている為に、
ちょっと不便に感じました。
ですが、慣れてしまえば、このシステムの方が使い勝手はよさそうです。
音声のオンオフは、ヒロイン毎と、その他の５種類あります。
シーン回想は各キャラに２～３コ。

■グラフィック…１００点
絵の好みは人それぞれだと思いますが、技術はすごく高いです。
なんと、原画の植田亮氏が、塗りや背景まで手掛けており、
作品全体にすごく統一感があるんですね。
絵柄と塗りと背景の調和がすごいです。
クオリティ高いです。
そして、なんと背景の雲が動いてます。
気付いた時は感動しました。
本当の空のようです。
エロゲ塗りよりも、こういう厚塗りというか水彩塗りというか…の方が、高級感が出ますね。

□総評…Ｂ
ベタ褒めしておいてなんですが、青葉シナリオ以外で心が揺さぶられなかったので、Ｂです。
青葉と、音楽と、グラフィックは最高なんですが…。

でも、非常に完成度の高い作品なのは確かです。
他のキャラクターも好きになれれば、もっともっと楽しめるはずです。

近々、他の健速氏の作品もやってみたいです。


＜お気に入りキャラクター：青葉＞

推奨攻略順
（朝陽→御波→青葉→夕陽→ノーマル→アフター）